急に腰が痛くなって病院に行くとレントゲンやMRIなどの画像診断を受けます。
その結果、椎間板ヘルニアが見つかるパターンが非常に多く、とてもショックを受けることとなりますし、中には手術を勧められる事もあります。
では、手術をすれば椎間板ヘルニアは治るものなのでしょうか?
「椎間板ヘルニアで腰の手術をしたけど全く治らなかった。」
「椎間板ヘルニアの手術してから何か月はましだったけど、また同じ状態に戻った。」
「椎間板ヘルニアの手術をしたら逆に症状が悪くなった。」などという話を、私はこの仕事をしていてよく聞きます。
このページを読まれているあなたも、実際に手術をしたのに良くならなかったという声を聴いた事があるのではないでしょうか。
では、なぜ椎間板ヘルニアで腰の手術をしても痛みや痺れが取れない人がこれほどまでに多いのでしょうか?
これは根本的な問題なのですが、そもそも、その痛みや痺れは本当に椎間板ヘルニアが原因なのでしょうか?
たしかに、画像でヘルニアが見つかれば「これが原因だ!」となってしまいますが、実際は椎間板ヘルニアの様な、腰から足にかけての痛みや痺れが出る病気は他にもいくつもあります。
中にはレントゲンやMRIには写らないものもあるのです。
その中の一つが、梨状筋という筋肉がお尻の所で坐骨神経を圧迫して腰痛や痺れが出現する「梨状筋症候群」といわれるものがあります。
この梨状筋症候群は、腰部椎間板ヘルニアに合併して起こりやすいです。
特徴としては・・・
- 座っていても、立っていてもお尻の奥が痛い。
- 足をストレッチすると痛みが増してくる。
- お尻の奥が焼けるように痛い。 などです
椎間板ヘルニアの痛みが続くことで、「手術しないと治らない」「いつ、この痛みから解放されるんだろう?」「本当に治るんだろうか?」など不安になります。
そうすると、痛みを感じる部分の筋肉がさらに硬くなってしまい、椎間板ヘルニアとは別の要因でさらにその場所の痛みを強く感じるようになってしまうのです。
いわゆる、悪循環してしまいます。
椎間板ヘルニアの症状は、基本的に約1週間~3週間くらいで軽快するものなのですが、梨状筋症候群は筋肉の硬さが痛みの原因なので、放置しても自然には筋肉は緩まないので治りません。
中には無理やりお尻の筋肉をストレッチしてしまって、状態がさらに悪くなる場合がありますので、インターネットに流れているストレッチを実践するには注意が必要です。
MRIで椎間板にヘルニアがみられても、今の痛みや痺れの原因がこの「梨状筋症候群」の方であれば、もちろん手術をしても何も変わりません。
実は、成人の76%に腰痛の有無にかかわらず、MRIを撮れば椎間板ヘルニアが確認されたという研究があります。
つまり、椎間板ヘルニアがMRIで確認されても大半の人は痛みも痺れも感じていないのです。
なので、痛みがあるからMRIを撮ってみて、ヘルニアがあるからといって手術をしても治らないのは当たり前です。
大変、残念ですが椎間板ヘルニア=痛みや痺れ=手術といった流れで、安易な診断によって手術が行われる事はさほど珍しい事ではないのです。
その結果「椎間板ヘルニアの手術をしたのにまったく良くならない」という結果を生むのです。
痛みや痺れが良くならないのは、椎間板ヘルニアが原因でないにも関わらず、手術をするということは、当然身体の一部を切開します。
すると、その周囲の筋肉が硬くなってしまい、症状をさらに悪化させる事があります。
さらに、本当に椎間板ヘルニアの手術をして良くなった人でも、椎間板ヘルニアを発症した原因である身体の問題を解決しないで、今までと同じ日常生活を送ります。
ただヘルニアを切り取っただけで、なんら日常の注意することを聞かされてないので再発率は高い数字となります。
実際に、当院でも椎間板ヘルニアの手術を2回繰り返し行って、症状が全然変わらなかった人も通院していて、今で月に1回のペースになるまで回復しています。
本来、椎間板ヘルニアは切り取らなくても治るものなので、身体の問題点を一つずつ解決していけば必ず治ります。
次回は「椎間板ヘルニア」の診断名がついた人が病院(整形外科)でどの様な治療を受けるのかという事と、その効果についてご紹介します。
「椎間板ヘルニア」の診断がついて病院ではどの様な治療を受けるのか?について
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本気で椎間板ヘルニアを治したいとお考えてあれば
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